やよいと清水公照師


やよいでは看板商品のちりめん山椒のことを『おじゃこ』と呼んでいます。
実はその『おじゃこ』には名付け親がいるのです。

やよいのちりめん山椒は奈良の東大寺長老 故 清水公照師が食されて後に『おじゃこ』と名付けて頂きました。清水公照師は兵庫県出身の華厳宗の僧侶で、東大寺長老になられる前は東大寺幼稚園の園長を務められました。
この頃に、園児達の自由な発想の絵画や紙粘土作りに刺激を受けられ、自らも書画や手びねりによる泥仏の制作を始められました。

やよいと清水公照師の出会いは、女将が商品について「公照師に書いてもらえるかわからないけど、お願いしたい」と思い、公照師を知る方に縁あって公照師の元へ連れて行っていただいたのが始まりでした。その時お持ちしたのはちりめん山椒、昆布と椎茸の佃煮。
公照師が召し上がられ、一晩で『おじゃこ』『おこぶさん』『しいたけ』と名付け、書いてくださいました。その時書いてくださった書は女将の宝物です。

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やよいの看板の字も公照師によるもので、公照師に書いていただくまでは「彌生」という漢字の店名でした。「公照師によるひらがなの『やよい』は味わいと親しみがあり、お客さまに覚えていただきやすく、それがよかった。
会長と共に自らの手で立ち上げた『やよい』中村外二工務店さんに建ててもらった時は号泣した。
そして公照さんに名付けてもらうことができた。
やよいがあるから皆様との出会いがあり、今日に至っている。中村外二工務店さんも、公照さんもこんな有名な方と出会えたのもこのやよいがあったからで、私は今とても幸せなんだと思っている」と女将は今でも話します。

 

やよいの店内にも公照師から戴いた絵を飾っています。
そちらの絵もいくつかご紹介したいと思います。

 

光々月の3月の絵はお雛様。

桃紅李白
誌は「桃紅李白」(とうこうはく)とあり、春の情景を表した言葉。
これは漢詩の一部で全文は「桃紅李白薔薇紫、問起春風總不和」、訳すと「桃の花は紅く、李(すもも)の花は白く、薔薇の花が紫色に咲いている。その理由を春風にたずねたが全くわからないという」となります。
つまり自然は自ら然りおのずとそうなっているのだから、本来の自分のあり方に感謝感動して生かされている。原点に帰れば必ず回生して道は開けてくる。という禅の教えなのだそうです。

 

6月の絵は蓮の葉

驟雨一家
師は「驟雨一家」(しゅうういっか)で梅雨を表しています。激しく降っていた雨がひとまず止み、雨上がりの蓮の葉がにこにこと描かれています。

 


他にも12月は師走を表した「閑中忙」(かんちゅうぼう)には年の暮れにお経を唱えるために壇家を走り回っているお坊さんの絵が描かれています。
12月の絵

閑中忙

最後に
本店だけでなく、本社工場にも公照師の絵や書が飾られています。

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毎朝従業員は、現場に行く前にあるこの絵をみて「頑張ろう!」と気を引き締めています。

本店に飾っている公照師の絵は毎月かわりますので、本店にお越しの際はぜひご覧になってください。
店舗に入っていただいてすぐ左に飾っています。
皆様のご来店お待ちしております。

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